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北海道で生まれた国産小麦「ゆめちから」を 関東の学校で栽培し、パンを作ることができるか

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主催:敷島製パン株式会社 / 企画:株式会社リバネス

200bnr

地球貢献へ直結する研究

食料問題の解決は世界中の人に関わる重要な課題です。中でも、主食であるパンや麺の材料となる小麦は、世界ではトウモロコシに次ぐ生産量を誇る穀物で、より多くの実を付け、より病気に強くするため、長年に渡って品種改良の研究が続けられてきました。2005年には、世界中の研究者が協力し、小麦のDNA情報を解読するプロジェクトも開始され、日本も小麦粉の粘性に関わる種子貯蔵タンパク質遺伝子やさび病の抵抗性に関わる遺伝子を含む染色体の解読に参加しています。この研究は、新品種の開発時間の短縮や、新しい品種改良種作出につながると期待されています。

北海道で生まれた、新しいパン小麦 

ご存知のとおり、ケーキには薄力粉、ラーメンには中力粉、そしてパンには強力粉が使われます。特に日本での品種改良の歴史が浅い強力小麦は高温多湿な環境が苦手で、梅雨のある日本には不利な性質を持っています。そのため、日本の小麦自給率は約14%といわれていますが、そのうち、強力粉の自給率は1%程です。そんな中、北海道農業研究センターの西尾善太先生達が交配から約13年かけて品種改良し、2008年に誕生したのが「ゆめちから」です。これまでの日本の品種にはない、病気に強い性質を持ち、雨にも比較的強いため、広い地域で栽培できる可能性があります。さらに、「強力」よりもグルテン質が強い「超強力」であることがポイントです。これは強力粉よりも生産量の多い中力粉と混合してパンが作れるため、パンの自給率向上に寄与すると期待されています。「ゆめちから」は新しいパン小麦として2011年より本格的な栽培が始まったばかり。その最適な栽培方法の研究は現在も続いています。

 自分の街でパン小麦を育てる方法を開発せよ!
「砂漠で栽培する技術」、「屋上を緑化する技術」など植物育成に関わる研究は様々なところで応用され、私たちの生活に直結する魅力的な研究です。2012年より、敷島製パン株式会社と株式会社リバネスは、中高生と共に「学校の中で『ゆめちから』を栽培し、自分が食べるパンを自分で作る」という研究に挑戦します。これは理科だけでなく、経済、家庭科等、様々な分野とつながる研究です。一緒に開発したプランターでの小麦栽培法が、学校での栽培学の先端研究例として、日本中へ広がるかもしれません。
pasco04
(「教育応援 vol.14  2012.6」より)
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pasco

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